- 素朴な疑問は自然と浮かんだ疑問のこと
- 素朴な疑問が浮かぶ理由の1つとして好奇心がある
- 素朴な諮問を解消するには自分でリサーチしたり、他人に聞いたり、実験してみたりする方法がある
- 素朴な疑問を持ち解決することにはメリットがある
日常生活で素朴な疑問がわくことってありませんか?
素朴な疑問は日常生活をよりよくするための知識の習得の出発点になったり、「それ私も思っていた~」というような形で会話を盛り上げたりするなど重要な役割があります。
この記事では素朴な疑問が何かを解説した上で、解消する方法、メリットを挙げていきたいと思います。
素朴な疑問とは何か?
素朴な疑問が浮かんだ…なんて言葉はよく耳にしますが、意味まで考えたことがある方は少ないのではないかと思います。
- 確かによく使われる言葉ではあるけどあまり気に留めたことないな…
このように思われる方はとても多いと思います。
そもそも素朴とは何なのでしょうか?
素朴の意味は別のページで深堀りしていますが、簡単にまとめると「ありのままの単純な」という意味です。(1)
これを踏まえると素朴な疑問とは「自然と浮かんだ単純な疑問」という意味になりそうです。
では、具体的にどのようなことが素朴な疑問に当たるのでしょうか?
例えばテレビを見ているとします。
途中にCMが入り、おいしそうな食べ物や楽しそうなイベントなどの映像がテレビの画面を流れていきました。
その時にこのように自然に思う方もいるはずです。
- この食べ物美味しそうに見えるけど本当においしいのかな?
- このイベント楽しそうだけど、どんなことをしているんだろう?
これらがまさに素朴な疑問です。
このように考えると日常生活の様々な場面で素朴な疑問が潜んでいることがお分かりいただけるのではないでしょうか?
記事の最初にも少し触れましたが、素朴な疑問は疑問が浮かんだことに対して深く調べるきっかけを作ってくれたり、会話でお互いに共感するきっかけを作ってくれたりと様々な重要な役割を果たします。
素朴な疑問が生まれる理由
素朴な疑問はなぜ生まれるのでしょうか?
この記事では素朴な疑問が生まれる理由を好奇心の面から深堀したいと思います。
好奇心が強まる状況というのはどういう時でしょうか?
- 興味を惹かれるものがあった時
- 何かを調べていて分からないことが出てきた時
色々な状況が考えられると思います。
調べてみたところ、人間が「それについては大体知っているよ」ということに対して「え?そうなの?」という情報を得たときに好奇心が強まるようです。(2)
元々ある程度興味を持っていることについて知らない情報を得たときに好奇心がわき、素朴な疑問につながるというわけですね。
また、人間があるものに対して興味を持ち好奇心が刺激されるほど、そのものに対して深く調べるための調査時間が増え、記憶にも残りやすくなるようです。(3)
そのため、興味を持つ→疑問を持つ→解決する→さらに興味を持つというサイクルが好奇心を強くし、素朴な疑問がどんどん生まれていく…ということになりそうです。
逆に言えば興味が持てないことに対しては素朴な疑問は浮かばないとも言えます。
- 相手の話が理解できなくて「ふーん…」と受け流してしまった
- どうでもいいと思っていたから無視した
このような状況で素朴な疑問が浮かんだ方は少ないのではないでしょうか?
興味を持って好奇心が自然と刺激されることが素朴な疑問につながりそうです。
素朴な疑問を解消する方法
ここまでは好奇心が素朴な疑問が生まれる1つの原因として考えられるよ~…ということを書いてきました。
では、浮かんできた素朴な疑問はどのように解消すればいいのでしょうか?
ここでは3つの案を提案いたします。
方法1: リサーチ
1つ目はリサーチです。
リサーチはその名の通り調べたいことをインターネットや本を使って調べる方法です。
インターネットの一部にはなりますが、今ではSNSもリサーチの手段として有効だと思います。
- 確かに1つずつリサーチしていけばいいのだろうけど時間がない…
- 情報がありすぎてよく分からない…
気軽に情報を手に入れられる分どの情報を選べばいいかは難しい問題ですよね。
私はこの問題を解決するためにAIに質問をしてみたり、本のおすすめサイトでレベルと目的に合わせた本を数冊ピックアップしてみたりということをやっています。
特にAIは「何から調べればいいか分からない」ということにも答えてくれるので、リサーチの足掛かりとして使うのも有効です。
方法2: 専門家や他者に尋ねる
2つ目は専門家や他の知っていそうな人に尋ねるということです。
自分の素朴な疑問を率直に聞くことができますし、その返答で分からないことがあってもその場で話を広げることができるので、ピンポイントで疑問の解消につながりやすいです。
先ほどのリサーチでも書きましたが現在はSNSが発達してきました。
「1人でいることが多くて人に会うことも少ないよ…」という方でもメッセージで気軽に人に尋ねることができるようになりました。
人に尋ねる場合は自分がどこまで分かっているかと、何が分からないかをはっきりさせて聞くと、有意義な時間を過ごすことができると思います。
方法3: 実験や体験を通じて確認
3つ目は実験や体験を通して実感してみるということです。
この方法は実験や体験の準備といった手間はかかりますが、自分で問題解決能力を育むことができる方法です。
実験室や病院などの特別な施設でしかできない実験もありますが、素朴な疑問の解決方法の1つとして挙げることができます。
素朴な疑問を持つことのメリット
ここまで素朴な疑問が生まれる理由と解消する方法を考えてきました。
それでは素朴な疑問を持つことのメリットは何なのでしょうか?
素朴な疑問を持ち解決していくことで、問題を解決する能力がつくということが大きいと私は思います。
素朴な疑問を見つけ、どうすれば解決できるかを考え、解決し、これからの生活につなげていく…。
この自分から進んで学んでいこうという姿勢はアクティブ・ラーニングとも呼ばれ、教育面でも取り入れられないかという議論が進められています。(4)
アクティブ・ラーニングができる環境を整えなければいけない、時間がかかるなど課題はありますが、自分から学んだことは記憶にも残りやすいです。
そういった意味で、素朴な疑問を日常生活の中で見つけ解決していくことができれば、問題解決能力も身につき記憶にも残りやすいということで大きなメリットになるのではないでしょうか?
また、素朴な疑問は会話を生み出すことにも役立ちます。
コミュニケーションを活性化させることができるのも素朴な疑問のメリットと言えるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
素朴な疑問は「自然と浮かんでくる単純な疑問」のことで、素朴な疑問を持ち解消していくことでメリットがあることがお分かりいただけたかと思います。
- こんな些細なことを疑問に思ったら馬鹿にされてしまう…
- 素朴な疑問が浮かんだけど、まぁ、そのままでいいか
このような形でないがしろにしてしまうのはもったいないです。
最初は難しいかと思いますが、ぜひ素朴な疑問を大事にして、自分から問題解決に乗り出してみてください!
参考文献・リンク
(1)goo辞書『素朴/素樸(そぼく) とは? 意味・読み方・使い方』
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E7%B4%A0%E6%9C%B4/
(2) Janet, M. et al. (2023) “Curiosity: The effects of feedback and confidence on the desire to know.” J Exp Psychol Gen. 152(2):464-482.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36048057/
(3) Vered, H. et al. (2019) “Motivation to Learn” Exp Psychol. 66(5):319-330.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31603046/
(4)文部科学省”アクティブ・ラーニングに関する議論”
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/004/siryo/__icsFiles/afieldfile/2015/09/04/1361407_2_4.pdf